女性活躍をさまたげる2つの要因

こんにちは。Kaziプロジェクトの木村です。

今日は4月22日。今月も勝手に「夫婦の日(22日)」を宣言します!

家事や育児、ライフプランなどについて、夫婦で話し合う「ふたり時間」をつくってみませんか?

さて、今回のテーマ「女性活躍をさまたげる2つの要因」は、以下のような「女性活躍」や「男女共同参画」に関わる皆さまの気づきや、推進していく上でのヒントになればと思って書きました。

  • 組織の「女性活躍」に関わる方
  • 自治体の「男性にとっての男女共同参画推進事業」に関わる方
  • 組織で「SDGs」に関わる方
  • 男性の「家庭進出」に興味のある方

それでは、詳しく見ていきましょう。

女性活躍の重要性

まずは「女性活躍の重要性」について確認していきます。

少子高齢化の影響を受けて、日本の労働人口は減少傾向にあります。

そのため、女性やシニア等を含めた多様な人材が必要とされているのが現状です。

また、新型コロナウイルスが猛威を振るう中で、私たちの働き方・生き方は変化を求められています。

女性は多様性の重要な要素であり、女性活躍が進むことで多様な視点や感性が活かされ、より良い社会づくりが可能になるはずです。

女性活躍のメリットとしては、以下のようなことが考えられます。

  • 組織の多様化や市場競争力をもたらす
  • 組織イメージを向上させる
  • 優秀な人材確保・定着につながる
  • 業務・職場環境の改善につながり、組織が活性化する

女性活躍をさまたげる2つの要因

女性活躍をさまたげる要因は、「家庭」と「職場」それぞれにあると思いますが、今回は、「家庭」における要因について考えていきます。

家庭における「女性活躍をさまたげる要因」として、以下の2つについて、それぞれ見ていきましょう。

  • 要因①:女性への家事育児負担のかたより
  • 要因②:根強い固定的性別役割分担意識

要因①:女性への家事育児負担のかたより

要因①:「女性への家事育児負担のかたより」について見ていきます。

まずは、「専業主婦世帯と共働き世帯」の世帯数の推移を表した以下のグラフを見てみましょう。

1980年頃は共働き世帯数に比べて専業主婦世帯数が約2倍でした。

1990年代に世帯数が逆転し、2019年の時点では、共働き世帯数が全体の約7割を占めています。

次に、「6歳未満の子どもを持つ夫・妻の1日の家事関連時間(育児含む)の推移」を表した以下のグラフを見てみましょう。

6歳未満の子どもを持つ夫婦の1日の家事関連時間(育児含む)には大きな差があることが、グラフからも見て取れます。

それぞれの推移を見ていくと、妻の家事関連時間は1996年から2016年までの20年、ほぼ横ばいで変化がありません。

反対に夫の家事関連時間は、統計のたびに微増していますが、妻との差はまだまだ大きいです。

最後に、「6歳未満の子どもを持つ夫妻の家事・育児関連時間」の国際比較を表した以下のグラフを見てみましょう。

グラフを見ると、1日当たりの家事・育児関連時間が「妻が夫よりも多い」ことは、共通して言えるようです。

しかし、日本は諸外国に比べると、妻の時間が長く、夫の時間は短いようです。

日本はまだまだ「夫婦の家事シェア*」が進んでいないことが分かります。

*家事シェア=家事を協力して行うこと(Kaziプロジェクトが考える定義です)

要因②:根強い固定的性別役割分担意識

要因①では、「女性への家事育児負担のかたより」について紹介しました。

続いては、要因②:「根強い固定的性別役割分担意識*」について見ていきます。

*固定的役割分担意識=夫は外で働き、妻は家庭を守るべきという考え方のこと

固定的性別役割分担意識」の推移を表した以下のグラフを見てみましょう。

内閣府男女共同参画局調査課 「2019年度男女共同参画に関する世論調査」

「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方に賛成という意見がグラフを見ると減少傾向にあります。

しかし、我々が直面する現状は、まだまだのように感じてしまいます。

当団体が独自にとったアンケートで「“家事は女性がするもの”という意識が少しでもあるか?」という問いに対する男女別の回答は以下の通りです。

男性:「日本人の慣習、家族の影響」「そう教育されてきたから」など。

女性:「親、祖母の影響。社会全体の雰囲気」「女性の方が勤務時間が短い場合が多く、また得意なのも女性」「夫の方が働いている時間も長いし、給料も高いから」など。

「家族の影響」や「社会の雰囲気」、「パートナーに比べて短時間労働&給料面での引け目」が、根強い固定的性別役割分担意識に影響しているのが分かってきました。

以上、「女性活躍をさまたげる2つの要因」について見てきました。

まとめ

  • 以前に比べて共働き世帯数の割合は増えているが、6歳未満の子どもを持つ夫婦の家事関連時間(育児含む)は、相変わらず夫婦間の差が大きい
  • 諸外国と比較すると、日本はまだまだ夫婦の家事シェアが進んでいない
  • 固定的性別役割分担に対する意識は変化してきているが、現状は根強く残っている

いかがでしたでしょうか?家庭における「女性活躍をさまたげる2つの要因」について見てきました。

男女共同参画社会の実現に向けて女性活躍の気運が高まっていますが、まだまだ障害があるようです。

次回(5月22日)は、本日ご紹介した2つの要因をふまえ、『2つの要因によって起こること』についてお伝えする予定です。

2つの要因が与える影響について、皆さまと一緒に考えていければと思っていますので、次回もお付き合いいただけると嬉しいです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

ステキな夫婦の日をお過ごしください♪

この記事を書いた人

kaziproject