アクション名

男性育休推進プロジェクト
仙台市役所

男性従業員

名前大山宗之(おおやま むねゆき)
年齢:満34歳
入社年数:5年目(2023年1月時点で、4年9カ月)
部署(担当など):都市整備局 市街地整備部 都心まちづくり課
家族構成:妻、夫、長男、第二子(2023年4月末頃)

男性育休を取得しようと思ったきっかけ

 出産前から妻と取得時期についていつどのタイミングで取得するのが良いのかを話し合っていました。また、職場で開催された「男性職員の子育て応援交流会」に出産前に参加し、先輩職員等の話を聞いて参考にしました。

取得の目的

 育児に2人で取り組みつつ、身の回りの家事をどのように分担するのかを試しながら改善し、育児休業明けをイメージしながら、1日の流れや家事分担に早期に慣れるために取得しました。

 職場復帰してから育児時間(1日90分まで朝・夕に取得できる休暇制度)を活用する際に、家事分担は継続できるのかなど、1日のどの時間帯に使うのが私たち夫婦に適しているのか、育児休業中に夫婦で話し合いました。

取得方法と期間

 妻が出産直後に1ヶ月間、実家へ帰省したあと、自宅へ戻ってきたタイミングで「育児休業」を取得しました。期間は、30日間取得しました。

育休中の過ごし方(育休中の行動、1日のスケジュールなど)

0時 オムツ交換、授乳(母乳)
1時 
2時 オムツ交換、授乳(母乳)
3時 抱っこ
4時 オムツ交換、授乳(母乳)
5時 息子が寝ている間に仮眠
6時
7時 オムツ交換、授乳(母乳)、夫→洗濯、掃除
8時 オムツ交換、授乳(母乳)、夫婦交替で朝食
9時 授乳(母乳)
10時 オムツ交換、授乳(母乳)、散歩
11時 オムツ交換、授乳(母乳)、妻→昼食準備
12時 オムツ交換、授乳(母乳)、夫婦交替で昼食
13時 オムツ交換、授乳(母乳)
14時 授乳(母乳)
15時 授乳(母乳)
16時 オムツ交換、授乳(母乳)
17時 妻→息子が寝ているうちに夕食準備
18時 夫婦で夕食
19時 オムツ交換、授乳(母乳)
20時 
21時 お風呂
22時 オムツ交換、授乳(母乳)
23時

 ※1〜2時間おきに授乳(母乳)だったので、その都度夫婦で起きていました。

取得して良かったこと、気づいたこと、感想など(仕事、家庭)

 仕事との両立がいかに大変か実感しました。「完全母乳育児」を行っていましたが、「完全母乳育児」は、出産した病院の指導方針や妊婦の体調等によって育児への対応が異なることを知りました。

取得に向けて・育休中・復帰後 それぞれの場面での不安や課題(仕事、家庭)、それらに対して見直したことや工夫したこと、その変化(成果)

 家族の急病や通院などで突発的に休まなければならないこと(自分でコントロールできないこと)があることを自覚し、期限がある業務や関係者が多い業務等は手早く処理したり、早めに上司に相談して職場内で共有し、リスク分散するように心がけました。

 不用意な飲み会は控え、職場の懇親会等も最低限にしました(これはコロナ禍でより功を奏しました。)。

 飲酒量が減ったので、健康的な生活リズムになりました。また、子どもの急病で病院に行かなければならないこともあるため、いつでも車を運転できる状態にしておくという意味で飲酒は控えておいてよかったと思っています。

 工夫について、オンラインで、同世代のパパ同士で意見交換する「パパトーク」を自主的に開催しました。宮城県、東京都、京都府から参加してくれました。

 内容は、娘といつまで一緒に入浴できるか話したエピソードや家事の役割分担、保育園選び、良く遊びに行く近所の場所、お小遣いの金額、習い事など、日常の中で感じる些細な疑問をお互いに共有できたことで、お互いの不安の解消につながりました。

育休取得をきっかけに「働き方」と「家事育児分担」に変化はあったか

 育児休業の後半は、職場復帰した際に何が妻の負担になるのかを考えていました。そのため、復帰後は、早めに出勤したり、打合せ等で帰宅が遅くなりそうなときには、義母や義祖母にも相談した上で、連絡を取り合うようになりました。

 私の両親の時代はどうだったのかを振り返り、今の時代に、私たち夫婦はどうしたいのか、何を大事にして何を選択するのかを考えるきっかけになりました。

男性の育休取得率や質を上げるにはどうしたら良いか

 育児休業の取得は申請期限があるので、私の場合は「とりあえず先輩にならって、一旦30日間を取得した」状況だったと思います。その一方で、子どもの成長や家庭の状況は、常に変化するので、より簡易で柔軟に取得期間を延長(変更)できると良いと思いました。

 また、民間企業も行政も関係なく、働く人は貴重な「人財」であり、育児等、さまざまな事情で休むことがあっても、その経験も含めて、組織で活躍し働き続けられるようユーザー目線で育児関係の休暇制度が運用されると良いと思います。

宮城県内に勤務し、育休取得を検討している男性へのメッセージ

 いまだに、世間的に「男は仕事、女は家庭」という風潮が根強いと思います。また、私自身も無意識に生まれ育った環境(両親や親戚、友人など)の影響を受けて、先入観や無意識の偏見を持っていたことに気づかされました。

 先入観や一般的な意見だけで判断せず、夫婦として、自分たちは子育てや働き方とどのように向き合いたいのかを周囲にも伝えることが大切だと思います。

 出産及び育児休業の直前は、手続き書類と引継ぎで大変ですが、早めに「出産→育児休業→職場復帰+育児時間→通常勤務(育児時間終了後)」のように、各種制度を活用するタイミングをフロー図等でイメージできるようにしておくと、より理解が進むと思いました。

【会社】

担当者の名前:水戸幸浩(みとゆきひろ)
部署(担当など):総務局人材育成部人事課

取得に向けて・育休中・復帰後それぞれの場面での不安や課題、それらに対して見直したことや工夫したこと、その変化(成果)

 子どもが生まれた職員がいた場合、上司は「子育て制度利用プラン」という育児関係制度の取得に係る計画表の提出を促すこととしています。育児休業等の取得予定をあらかじめ申し出てもらうことで、職場全体でその職員をフォローする体制をつくり、職員が安心して制度を利用できる環境づくりに努めています。

 また、1年を超えるような、長期の取得に際しては代替の職員を配置し、不在の間の職場への影響についての不安の解消にも努めています。

育休・産後パパ育休等に関する研修の実施、相談体制の整備、自社の育休取得の事例提供、制度と育休取得促進に関する方針の周知について、どのように対応したか

 育児関係の制度周知にあたっては、男性向けに子育て関係の休暇制度をまとめた「男性職員向け子育て制度ハンドブック」を作成したり、ロールモデルとなる職員を定期的に紹介しているほか、育児期にある男性職員を集めた「男性職員の子育て応援交流会」を開催するなど、職員への情報提供を進めています。

利用した助成金

 なし

男性育休の取得・復帰サポートを通して良かったこと、気づいたこと、感想など

 男性が育児休業を通して、育児や家事の経験を持つことは、育児に関する理解を深めるきっかけになり、仕事と家庭の両立や女性活躍推進にもつながるものと考えています。

 また、市民の皆様に向けた様々な施策を行っている市役所としては、子育ての経験を通じて得られる多様な視点を施策に活かしていく観点からも意義があるものと考えています。

男性の育休取得率や質を上げるにはどうしたら良いか

 仙台市役所全体の男性育児休業取得率は37.7%とまだまだ高いとは言えません。また、取得者の約2/3は1ヶ月以下の期間の取得です。

 これまでは、短い期間でもまずは取得してもらうことを目標にしてきましたが、今後は取得期間にも目を向けていく必要があると思っています。

 取得期間中にどのように育児に携わるかについては、個々の家庭の事情によって様々です。育児期の男性職員の交流会を開催するなど職員同士で情報交換をする場を提供しながら、質の向上に向けた支援も進めていきたいと思います。

宮城県内に勤務し、育休取得を検討している男性とその会社へのメッセージ

 男性の育休は「取得することが当たり前」という雰囲気を作っていくことが大事だと思います。少し前は、制度担当者にあらかじめ取得に関する相談を受けることもありましたが、ここ数年は、所属部署内での調整のみで制度担当には事前に連絡なく取得する場合がほとんどです。

 最初の取得はハードルが高いかもしれませんが、地道な制度周知や啓発によって、少しずつ取得事例が積みあがっていくと、それがロールモデルとなりさらに取得が進む、という好循環も生まれると思います。

 育児の経験で得た多様な視点は組織にも還元できるもの、という意識も持って、従業員の方々も会社側も少しずつ取組みを進めていくと良いのでは、と思います。

【家庭(妻)】

取得前に準備したこと、話し合ったこと(ご夫婦に質問)

【妻】
 育休を取得する時期を話し合いました。私の場合は、産後1ヵ月健診を終えるまでは実家に里帰りの予定だったので、そのあとに育休を取得するように話し合いました。

 里帰りしている期間に育休を取得しても意味がないので。また、私は赤ちゃんのこと・料理を担当し、夫は掃除・洗濯を担当と役割分担について話し合いました。

【夫】
 育児休業を取得する時期について、事前に話し合ったことはとても良かったです。

準備・話し合いをしておけば良かったこと(ご夫婦に質問)

【妻】
 私の場合は、完全母乳育児だったので、赤ちゃんがいかに寝ないか、事前に夫に説明してはいましたが、実際は想像以上だったと夫が話していたので、もっとイメージトレーニングをしておけば良かったと思いました。また、赤ちゃんのあやし方をもっと説明・練習をしてもらえば良かったと思いました。

【夫】
 私の両親は、共働きだったことや、哺乳瓶ミルクでの育児だったため「完全母乳育児」の大変さがイメージできませんでした。また、当時、姉や兄夫婦にもまだ子どもがいないことや、身の回りの友人等も出産後早期に職場復帰している人が多く、「完全母乳育児」を実体験している知人や友人がいませんでした。

夫の育休取得に向けて・育休中・復帰後それぞれの場面での不安や課題、それらに対して見直したことや工夫したこと、その変化(成果)

【妻】
 いくら権利とはいえ、夫が育児休業を取得することで、職場にご迷惑をかけるのではないかと心配でした。私たちが取得したい時期と仕事の状況に問題がないか夫を通じて上司や先輩に確認した上で、取得しました。

夫の育休取得で良かったこと、気づいたこと、感想など

【妻】
 赤ちゃんがいかに寝ないか、完全母乳がいかに過酷か、育児がどれだけ大変かを体感してもらえて良かったと思います。ただ、お互い睡眠不足だったので、私自身がとても疲れて眠くても、なるべく夫が睡眠を取れるように気遣いました。

男性の育休取得率や質を上げるにはどうしたら良いか

【妻】
 夫の職場は育児休業取得に対する理解があり、恵まれていましたが、子どもが生まれたら育児休業をとるのが当たり前という環境を職場が整えてくれれば取得率が上がると思います。

 また、女性が働いている時代にも関わらず、男性陣がいつまでも育児や家事は女の仕事と認識せずに2人で協力していくものと考えてほしいです。

 男性が少しでも育児や家事をすると「イクメン」などと褒められるのに、女性が育児・家事をしても当たり前と思われるのは違うと思います。

 男性が奥さんに頼ることなく自分1人で育児・家事をしてみてほしいですね。自分が女性の代わりに出産もしてみれば認識も変わるかもしれませんね。

夫の育休取得を検討している女性へのメッセージ

【妻】
 育休取得を取ることは良いことですが、ただ育休を取得しても何も意味がないので、何のために取得するのか、育児や家事をどのように協力し合っていくのかを、事前にしっかりと話し合ってほしいです。

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